小さな変化

 

レコードの売り上げがCDを上回ったらしい

少し前に読んだニュースで、アメリカでは、レコードの売り上げがCDを上回るようになった、という記事がありました。

リンク:レコードの売り上げ、CDを上回る

機材がかさばり、音質の違いがさほどないレコードを敢えて選ぶ人が徐々に増えてきているようです。

音楽はネットで聞けるので、CDの衰退は誰もが知るところですが、

"過去の産物"とも言えるレコードがCDを逆転したとは、少し驚きがありました。

海の向こうの出来事とはいえ、

わざわざローテクを選ぶ人が増えているという現実。

少しうなずける人もいるのではないでしょうか?


現代、人の生活はデジタルなもので溢れ、

その多くは、使い勝手もよく、洗練されたデザインではあるのですが、

もう、便利さという点では伸びしろがなくなった感じで、

例えば、最近発売されたiPhone12に至ってはiPhone11との違いがもうわかりません。

そんな中、冒頭のレコードのような記事に出会うと、

機能性やデザイン性が高いのとは別の価値観が見直されつつあるのではと思ったりもします。

多少機能が落ちても今のものは十分便利ですしね。

極限まで無駄のない機能性を突き詰めたモノは、

人間から離れていくかのように冷たい印象を持ち始めます。

レコードも生演奏に比べれば機械的ですが、なぜかCDよりは温かい。

それは、人間のようにどこか完璧でないところがあるからだと思います。

合理性とは違うもの、論理で割り切れない情緒的なもの、

CDでなく、レコードを聴く人はそういう事を大切にしていると思われますが、

デジタルで冷たい社会になればなるほど、

そんな価値観の大切さは、際立ってくると思います。

もっとも、それはテクノロジーを否定する意味ではなく、

価値観はただ多様化していくのだと思います。

そんな時代だからこそ、

レコードかそれ以上にに非合理的で情緒的な

手で木を彫り、お届けするという仕事を大切にしています。


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