ボリュームアップした八つ渦のデザイン

神社の御札を祀る木曽桧彫刻神棚の大サイズ

今回は、八つ渦のデザインを改良しましたのでお知らせします。

デザインは、ボリュームを重視し、彫り過ぎないように気を付けました。

横幅は40cm、奥行(厚み)は5、5cmです。

(手作業のため若干の誤差がある場合があります)

ボリュームを重視した理由は、

その方がより雲らしいからです。

今年の夏はとても暑かったですが、

頻繁に現れる入道雲を見ていたら、

雲の彫り方に対する考え方が変わりました。

神社の御札を祀る彫刻神棚横から

普通、彫刻というのは形を「絞っていく」意識で彫ります。

形は、無駄をなくしていくことで説得力を増す、という側面があるからです。

何が無駄で、無駄でないかは、人にもよりますが、

それを削ぎ落としていく事で、

作品としての「密度」を高めていくのが、

彫刻の基本的なプロセスです。


しかし、人や動物とは違い、

雲は、元々、実体が曖昧なものです。

刻々と形を変えますし、

遠くからは、形あるように見えても、

そばまで行くと、手でつかむこともできない、あるようでないのが雲。

そんな雲の本質をつかんだ彫りをするには、

絞り込んでいく意識ではなく、

実体のないものを形にする意識、と言ったら意味不明ですが、

何となくそんな感じを頭の片隅に置くことが必要となります。

それによって、豊かなふんわりとした印象に近づきます。


ガラス瓶のサイズも大きくなりました。

直径22mm、深さ50mmのガラス製の小瓶が両脇に埋め込まれています。


さて、ふんわりさせたと言っても、素材は木です。

体積がふえれば重くなります。

桧(木曽桧を含む)は軽い樹種ですが、そんな材であるにもかかわらず、

ズシッとした量感が感じられるボリュームとなっています。

重くなったので、より耐久性ある設置方法に改良しました。

設置に関しては以下の記事で詳しく紹介しています。

『八つ渦の設置方法を改良しました』

ご興味のある方は、ぜひ参照ください。


今回は、雲らしさを増した祈り雲八つ渦のデザイン更新についてのお知らせでした。