木曽桧を見に名古屋城へ

 


2018年に復元された名古屋城の本丸御殿を今頃になって見に行きました。

祈り雲と同じ素材の木曽桧を主に使っているとのことで、一度は見に行ったほうがいいと思い、名古屋に出たついでに寄ってみました。

豪華さが想像以上でした。

祈り雲の場合、木曽桧を木取る(大まかな形に切る行程)の時に、いつも気を付けている事は「端材として捨てる部分をいかに少なくするか」です。その努力がものすごく小さく感じるほど、名古屋城には超一等級の木曽桧材がふんだんに使われていました。

柱や梁は全て真っすぐに目の通った木曽桧材で、しかも四方柾(どこから見ても柾目の贅沢な取り方)だらけで圧倒され、思わずガクガク震えました。

しかし、これだけのものが本当に国内で調達できたのだろうかと、ふと思ってしまいました。…というのは、現代では、良材が減ってきている事から、木曽桧に見た目が非常に似ている"米ヒバ"の一種を使うことはよくある話だからです。

"米ヒバ"はその名の通りアメリカやカナダの針葉樹です。それが使われているかを確かめるために、変な人と思われるのを覚悟で、柱に近づきジッと見てみましたが、疑ってすみません、木曽桧でした。仮に米ヒバを使うとしたら、あまり見えないところに使うと思います。

米ヒバは見た目は同じですが、材の縮みかたが木曽桧とはかなり違うので、年数が経つと建物の色んな所に隙間ができると知り合いの大工さんが言っていました。今のところまだ数年しか経ってないので隙間はどこにもありませんが、大昔と違って、観光客に配慮して冷房や暖房もかけるでしょうから木も大きく動くと思います。管理が大変そうです。

また、伊勢神宮もあと何回かの遷宮で十分な太さの木曽桧材が取れなくなると言われている時に、こんなに沢山使って大丈夫なのかなと思いましたが、それはともかく、実際行ってみると仕事は本当に見事で、こうやって技術が脈々と受け継がれているんだなと思いました。

木工の職人として、僕も鉋の手入れをしているとはいえ、熟練の大工さんが本気の鉋がけをした仕事を見ると、その差は大きいと感じますね。

その他、建具や彫刻も見事で、お城は匠の技の塊でした。

残念ながら、天守閣には入れなかったので、工事が終わったらもう一回行ってみたいところです。

お近くの方にもおススメします。

今回は、"木曽桧"を使ってる名古屋城についてでした。